初心者の写真ライティング

はじめに

ここでは、専門的な写真ライティングの方法や技法については一切触れていません。
そのような知識を求めてる方は有用な他のサイトをご覧下さい。

ここで触れているのは、機材をお持ちじゃない方でも普段の写真撮影に役立つ光の基本的な事だけにしています。

注意)縦長で画像の多いページなので、画像が読み込まれてないなって思ったら再読み込みしてください。

☆写真撮影と光(ライティング)

写真撮影は光の記録です。

ライティングというと照明機材を想像されるかもしれませんが、風景や植物・人物を屋外で撮影していても
忘れてはいけない大切なものです。
外には太陽という大きな照明があります。 
雲はデフューザー、そして黒以外のモノは全て光を反射するレフの役割も持っています。 

また太陽は1日中止まる事なく動きます。
屋外で写真を撮られる方は、朝や夕方の撮影を好む人も多いようですが、それは朝夕のダイナミックな変化だけじゃなく、
浅い角度から光があたる事による斜光や、逆光の効果等が魅力的だからじゃないでしょうか?。

ライティング(光)を意識するというのは、あらゆる写真撮影の時にきっと役立つはずです。

目次

☆写真ライティング基礎知識

明るさと写真の関係

光がなければ写真は撮れません。
まずは、写真と光の強さ(明るさ)の関係を知りましょう。

写真と明るさの関係

カメラが記録できる明るさの範囲(階調)は広いものではありません。
その狭い範囲でどの明るさの範囲を記録するかというのが露出(明るさの決定)になります。
これは調整してもその幅は変わりません。
記録できる幅より明るい光の場合は、「トビ(白トビ)」や「飽和」になり、暗い場合は「黒つぶれ」になります。

この範囲の調整は絞りとシャッタースピードの組み合わせで調整しますが、カメラが自動的に調整する場合は、そのカメラの調整に対して「露出補正」という微調整で記録する範囲が移動します。
露出補正機能は、コンパクトデジカメでもほとんどの機種に備わってますので、マニュアルを開いてみてください。

ここで覚えていて欲しいのは、強い(明るい)光の元では、明暗の差が大きく、弱く(暗く)なってくる明暗の差が小さくなるという点です。同じモノ(被写体)でも光の強さにより明暗の差が変化します。

明るい光の元では、コントラストの強い写真を撮れますが、カメラの記録できる範囲を越える部分が多く、「とび」や「色飽和」「黒つぶれ」が発生しやすくなります。

少し暗い(弱い)光の元では、コントラストの弱くなりますが、カメラの記録できる範囲に収まる部分が多くなり、暗い部分から明るい部分までなめらかな階調で記録できます。

さらに暗い光の元では、コントラストがほとんど無くなり、発色等も衰えていきます。

単純に、コントラストの強い写真を望むなら強い(明るい)光の元で、階調のなめらかな写真を望むなら、少し弱い(暗い)光の元で撮影するようにします。

照明機材でライティングする場合にも、たた単純に明るくすれば良いというものではなく、カメラの記録できる階調と、写真に望む明るさの階調を考慮してライティングすべきです。

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点光源(固い光)と面光源(柔らかい光)

写真をやってると「固い光」とか「柔らかい光」なんて言葉を耳にします。
一般的には?(ハテナ?)という表現ですね。

単純に「固い光は強い影の出る光、柔らかい光は影の輪郭が曖昧になる光 」と覚えていてもいいかもしれません。 強い光(明るい光)=固い光とはなりません。

例をあげれば、太陽(点光源)の元では、輪郭のはっきりした強い影ができます。これが固い光です。
そして曇り空(面光源)の下では、影はぼんやりとでます。 これが柔らかい光です。

太陽じゃなく照明機材を使った場合でも関係は一緒です。
照明機材を使った場合、雲の代わりをデュフューザーというものにさせます。

固い光と柔らかい光

外で空を見上げながら、「今日はスポットライトが眩しいな(晴れ)」とか、「今日はいい具合にデュフューザーが効いてるな(曇り)」なんて言い出すようになれば、あなたもカメラマン(病気(笑))です。

点光源の元では、光のあたる部分と影の部分がハッキリと分かれます。
そういう写真を望むのであれば迷わず点光源(太陽やデュフューザー無しのライティング)で撮影しましょう。

面光源の元では、光のあたる部分と影の境界が曖昧になったりします。
また先に書いた、明暗の範囲の問題で、暗の部分を少なく(持ち上げる)効果があります。
その為に全体として明暗の差が抑えられるので、滑らかな写真撮影した時に階調を得やすくなります。

「光がよくまわってる」なんて状態になるわけです。一般的に人物ブツ撮り(物、花、食べ物など)の撮影に好まれます。

光源の違いと影

上の図を見ると点光源は影のはっきりした固い光だとわかります。

一方面光源では淡い影の部分が広く疑問に思えるかもしれません。
でも面光源における淡い影は被写体真後ろの小さな「はっきりとした影」の範囲から離れる程明るくなり、
ある程度離れれば影と認識できない程度のものです。

またレフ等を使って光を送り込む事で、影を消したり淡い状態にすることもできます。
レフの代わりにライトであってもいいわけで、たくさんの照明器具によるライティングを効果的に行う事で、全体として柔らかい光を作り上げることもできます。

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反射光(レフ)の利用

光源からの光をレフ板などで反射させて影になる部分にあててやる方法も一般的です。
これも上手に行うと立体感を損なうことなく滑らかな階調の写真を得られやすくなります。

レフの効果

スタジオ撮影では、レフの代わりに別のライトをたいたり、さらにそれをレフで反射させたりして光をまわします。レフの扱いは照明器具を使うライティングでも、太陽光が頼りの屋外でも役立つ基本技です。

レフに関しては 「初心者の写真レフ板入門」もご覧下さい。

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光と立体感

写真スタジオ等では何台ものライトを使ってライティングしてるイメージがありますが、基本は1灯です。
これは太陽は一つしかない屋外の撮影に通じるものです。

私達人間は位置の違う二つの目の画像の比較から立体を感じると言われています。
ところが、写真は一つの目(一つのレンズ)で撮影したものが全てです。
それでも写真から立体感を感じたりするのは画像に陰影があったりするからです。

立体を表現する陰影を作る光源は一つである事が理想的です。

光の方向を感じ取り、その光の方向性と、そこから生まれる影から立体感を感じていると考えます。
その時、光が多くの方向から到達してると、方向性を感じる事が困難になり、立体感を損ねたりします。

それでも、ライティングの数を増やしたりするのは、影の部分を補ったりする為のモノで、主灯となる光源の補助でしかありません。

光がまわりすぎて、全てに均等に光があたった写真から立体を感じる事は難しくなります。

カメラの本体ストロボで撮影した写真を思い浮かべて見て下さい。
実際には光が均等にまわってるってるわけではないですが、レンズに近い位置から照射されたその光は、レンズから見えるもの全てに均等に光をあててしまいます。 その結果カメラ本体のストロボを光源とした写真はのっぺりとしたつまらない写真になります。

ライティングした写真

上の写真は、斜め後方上部の主灯に 右前方のから補助的に光をあてて撮影しています。

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☆写真撮影と光の実例

この先は、実際ライティングした写真を見ながら、どのように違うかを具体的に見ていきます。
照明機材によるライティングはしないという人にとっても、光を知る上で手がかりになる筈です。

順光 点光源(太陽光をシュミレート)

順光のライティングセット

斜め右前方にライトボックスを設置しました。

デュフューザーを使わずに、蛍光灯の明かりを点光源にみたてて直接あてています。
(わざとらしく デュフューザーを外しています。)

ライトボックスのレフ(反射面)の影響で多少光が拡散している為完全な点光源にはなっていません。

順光の写真

光が弱いのでまだマシですが、それでも影ははっきり出ています。
実際に太陽強い光の元ではもっとはっきと陰影がつきます。
たぶん強い光の元では白い花なんか白トビしてしまうでしょうね。

右の天使のオブジェの顔を見て下さい。光のあたってる部分と影の部分がはっきりわかりますね。
左のお姉さんの髪の毛も一部がキラっと光って光の方向性を感じさせます。
(お姉さん撮影の時、髪の毛をキラと輝かせるの好きですw)
また後ろのペットボトルの照り方にも注目です。
そして右の変化の少ないヒツジ君の体の立体がどのように表現されてるかもポイントです。

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順光 点光源(太陽光をシュミレート )レフ板で反射光を影の部分にあててみました

順行とレフのライティングセット

上のセッティングと同じ状態でレフ板を被写体の左に追加して、反射した光を送ってみました。

太陽光を光源とする屋外撮影ではレフ板の扱いが重要になります。

順光とレフの写真 

若干影が薄くなりました。

左側の天使のオブジェの顔や右のお姉さんのオブジェのお腹まわりの明るさが均等になってきました。
ドリンクのペットボトルを見るとレフの光があたってるのがはっきりわかりますね。

ライトと反対側の左側の白い花も若干明るくなってきました。

今更ですが、この実験撮影をするには蛍光灯RIFAでは弱すぎました。ストロボを使えば良かったと後悔してますが後の祭りです。 作例の差がわかりにくい点お詫びします。

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順光 面光源(曇りをシュミレート )デュフューザーをかざしてみました。

順光にデュフューザーをかざしたライトセッティング

デュフューザー無しのライトボックスからの光に小さなデフューザーをかざしてみました。

屋外で晴れた日にお花や人物を撮影する時に効果的な手法です。(太陽の直射をデュフューザーでやわらげる)

デュフューザーがやたら大きい状態が、曇りの日の屋外と考えても良いと思います。(ライトボックスに直接デュフューザーをかけた状態に類似)

デュフューザーをかざした写真

ペットボトルの照りを見ると、点光源の鋭い光から面光源の柔らかな光に変化した事がわかります。

被写体全体に均等に光が配分されてます。それでも光の方向性も出てますので、立体感もしっかりしてます。

陰影の差が少なくなり、撮影できる明暗の差が小さいデジカメでも余すことなく滑らかに描写できます。
ただ、デュフューザーのかかってないところは別世界ですね。 雲の陰と日向みたいな関係です。

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順光 デュフューザー+レフ板

レフ使用ライトセッティング

今度はライトボックスにデュフューザーをかけて、さらにその光をレフ板で反射させて送り込む複合技です。

光がやわらかくなっても、光には方向性があり、陰を生じます。
その影を含めた光のあたりかたをコントロールするのにレフを用います。

曇りの日でもレフ版は有効ということです。

レフ板使用した写真

このシリーズの仕上げといったところです。
均等に光があたりつつも、陰影を保ち立体感も損なわれてないと思います。

もちろん光の角度や強さ、レフの使い方を工夫すれば、無限のバリエーションで撮影できます。

それは太陽という光源を持つ屋外撮影でも同じです。

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逆光(斜め後ろからの逆光)と露出補正

逆光のライティングセット

ここからは、筆者の大好きな斜め後ろからの逆光について触れてみます。

今回のライティングは左後方からの逆光です。

この逆光写真は お料理の撮影の定番であり、物やオブジェを撮影するときも多用されます。

奥行きのある立体感を表現するのに適してるようです。

逆光での写真

手前が暗くなる逆光写真の失敗例みたいな写真ですね。

でもよく見てください。暗い中にも立体感が強調されてると思いませんか?
この立体感こそ逆光写真の魅力です。

さてこの失敗を取り戻す為によくやるのが露出補正ですね。
ほとんどのカメラにこの機能はついてます。 知らない方はカメラのマニュアルを開いて見ましょう。

露出補正写真その1

露出を+(プラス)側に補正してみました。
もっと+にしても良いのですが、後ろの白い花が溶けてしまってるので、このくらいにしておきます。
この溶かすのも逆光の魅力でもあるのですけどね。

逆光写真は、なにかと小技(調整とか)が必要になるケースが多いので、素人さんには避けられてるみたいですが、そこをクリアすれば素的な写真が撮れますよ。

そして、小技とは言っても、通常はほとんどのカメラについてる「露出補正」が使えればクリアできます。
明るくしたいときは+(プラス)側に、暗くしたい時には−(−側に)わかりやすい機能です。

下で更に+(プラス)側に補正してみました。
左の白い花は飛んで消えてるとの、バラの花も色が飽和して質感が消えてます。
でも、手前のオブジェや白い花は気持ち良い感じです。

露出補正は、主役を決めて主役が一番よく見える明るさにってがのポイントですね。

露出補正写真その2

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逆光(斜め後ろからの逆光)とストロボ(フラッシュ)発光(ハイスピードシンクロ)

逆光とハイスピードシンクロのライティングセット

逆光写真では、手前が暗くなりがちです。

露出補正もいいのですが、露出補正では強い光のあたっている部分がとんでしまします。

そんな時お手軽に便利なのが、本体のストロボを光らせるやり方です。

本体ストロボをこのような状態で発光させることを、日中シンクロ、ハイスピードシンクロ等と呼びます。

オートのカメラでは、逆光の状態等を判断して勝手に光ってくれる機種もあります。

ハイスピードシンクロの写真

露出補正せずに、そのまま本体のストロボを発光させてみました。

露出補正の場合と違って左の白い花が溶けることなく、暗かった部分が明るくなっています。

せっかくなので、これに全体的な露出補正を加えてみます。

ハイスピードシンクロと露出補正

日中シンクロ発光の利点は、こういう小物の近接撮影では効果がわかりにくいのですが、
明るい風景と人を撮るような時に力を発揮します。
露出補正で+(プライス)にして手前の人物を明るくすると、明るい風景がオーバー露出になり溶けてしまいます。 そこで手前の人物の明るさをストロボ(フラッシュ)で補正してやると、風景はそのままの明るさで人だけ明るくできるのです。

ストロボの光の届くのは、ほんの数メートルというのが、手前だけ明るさアップできる秘密です。
10m以上離れてた背景等にはほとんど影響しません。

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逆光(斜め後ろからの逆光)とレフ起し

逆光とレフのライティング
手前が暗くなりがちの逆光写真。

手前を明るくするのによく使われるのがレフ板です。

とにかく、光を扱う上でレフは必須アイテムですね。

まずはレフで手前に光をあててみました。
逆光とレフの写真

若干手前が明るくなり影も柔らかくなりました。

せっかくですので、露出補正を加えてみます。
逆光とレフの写真その2

これもいい感じになってきました。

立体感も出て良い感じです。
右のヒツジ君のオブジェを注目してくだい。
実は、このヒツジ君は体の形の表現が難しい種類の被写体です。
しっかり形が出てると思います。

そして、オブジェの上が明るく下のほうが暗くなるという感じがわかります。
この上の方が明るく下のほうが暗くなるというのは、人間の感覚としてとっても自然なのです。
この自然な明るさのルールが逆光写真での光のあり方になるのです。

だから立体を撮る時に好まれるのだと思います。

時間があったら、先に書いた順光の時の作例と比較してみてください。

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天井バウンズ撮影 〜ストロボ(フラッシュ)の定番〜

天井バウンズ撮影

お手軽にストロボ1灯で撮影する時に、人気の技が天井バウンズ撮影です。(何灯たいても いいんだけどね)

カメラから直接被写体に向けてストロボを発光させた時に損なわれる立体感や質感を手軽に表現できます。

まずは、カメラ本体のフラッシュを直接被写体に向けてみました。
本体フラッシュの撮影

いかにも本体のストロボて感じの写真ですよね。
のっぺりと平面的で、そして後ろはすぐに暗くなっています。

そこでストロボの光を天井に反射させる、天井バウンズ(天バン)です。

天井バウンズでの写真

同じ用にストロボ(フラッシュ)を1灯使っただけなのに、別物のような仕上がりになってます。

影の状態で上から光が落ちてきてるのがわかりますね。
ストロボ(フラッシュ)の固い光が天井に反射させることにより、上方からの柔らかい光となって被写体を照らしてます。

作例では天井の代わりに白いデュフューザーレフを使いましたが、白い天井の部屋なら可能です。
天井が一般的ですが、白い壁に反射させるなどの応用技もあります。

天井バウンズ撮影のポイントは3点。

1)天井が白いこと

白以外でも可能ですが、天井の色が被る為にホワイトバランスの調整が必要になります。

2)天井が高すぎないこと

通常は3m以下程度で有効です。 天井が高いと発光パワーが間に合わず、アンダー(暗い)写真になる場合があります。

3)反射の角度を意識する。
光は天井面にあたったときに、光の入射角と対照的な角度を中心に反射されます。
鏡に光をあてるのと同じです。
この角度をイメージして天井に向けるストロボ(フラッシュ)の角度を調整することにより、より失敗の少ない写真を撮れます。

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