パソコンやデジカメの普及に伴い、写真を自宅でプリント(印刷)する人も増えてると思います。
カラーレーザープリンタ、昇華型プリンタ、インクジェットプリンタ等さまざまな種類がありますが、
ハード価格が安く、広く普及してるインクジェットプリンタで写真プリント(印刷)について書いてみます。
インクジェットのインクには、染料タイプと顔料タイプがあります。
染料タイプは多くのインクジェットプリンタ用紙に対応し、また発色が良い事から広く普及しています。
一方顔料タイプは、発色やツヤに癖があり、また用紙を選ぶのですが、
長期間保存した場合の色変化の少なさから、最近では好んで使う人も多いようです。
忘れてはいけないのは、インクジェットプリンタはインクの目詰まりという欠点を抱えてます。
特定の色がでなくなったり、印刷にかすれが生じたりします。
これを防ぐには最低でも一ヶ月に1度程度テストプリントすることをおすすめします。
インクジェットプリンターの場合、プリンタ自体は安くても、インクが高いという問題があり、
用紙やインク代、さらにはプリンタハードの代金まで考えると、普通のL版程度のプリントをする場合、
お店プリントと比較して、同等か高いくらいです。
A4や六つ切り、四つ切等大きなサイズにする場合は、インクジェットプリンタのほうが安くなります。
一般的には、お店プリントの方が発色が良かったり、長期間保存した場合の色変化が少ない等の
メリットを考慮しておく必要もあります。
インク代が高いのは、ハードを安く普及させて消耗品で儲けるという理由があります。
事務機屋さんにはこのタイプのビジネルモデルが多いですね。
プリンタと用紙には相性があるようです。(実際にはインクとの相性が大きい)
プリンタメーカー指定の純正用紙が一番なのでしょうが、色々試してみて、相性の良い用紙を探してみるのも良いでしょう。

上のテスト画像を、異なるタイプのフォト用紙でプリントしてみました。
![]() |
![]() |
スキャナで同じ条件で取り込んだプリント結果ですが、右と左で微妙に色合いが違います。
左はプリンタ純正のフォト用紙、右はf社のフォト用紙です。
フォト用紙によって、このように素人でもわかるくらいに、色合いや発色に差がでてきます。
また、用紙の問題は、印刷直後の色合いの問題だけでなく、保存性にも差が出てきます。
気軽に、写真をプリントしたり、年賀状に使ったりしますが、
多くのインクジェット用フォト用紙で用いられている多孔型フォト用紙は、
空気に触れる面積が広いからか、退色が早い傾向があります。
![]() |
![]() |
| 多孔タイプフォト用紙 プリント直後 | 多孔タイプフォト用紙 1ヶ月後 |
![]() |
![]() |
| 膨潤タイプフォト用紙 プリント直後 | 膨潤タイプフォト用紙 1ヵ月後 |
プリンタ及び、スキャンナの設定は同一です。
部屋の直射日光のあたらない壁に貼り付けていたものです。夜間に蛍光灯の光が10時間/日 程度あったってます。
見てわかるように、多孔タイプの退色がすごいです。特にシアンの抜けが激しいようです。
インクや用紙によっても傾向が変わるとは思いますが、一般的に広く用いられている多孔タイプのフォト用紙は
保存性が良くないという結果になっています。
膨潤タイプは、印刷後の乾きが遅いのと、光沢に癖があり、嫌う人も多いのですが、
長期保存には向いてるように思います。
但し膨潤タイプのフォト用紙は、プリンタで正式にサポートしてない機種が多いので、
そういった機種の場合、印刷の色合いを独自に調整する必要があるかもしれません。
多孔タイプのフォト用紙(インクジェット用葉書も含む)を長期保存するには、
ラミネート加工や、アルバム、額装等が必須なのかもしれません。
特に強い光が長時間あたる展示会等に使用する場合、
状況によっては、毎日新しく印刷したモノと交換する等も必要かもしれません。
使用する用紙によって、色合いに違いがあるということは、
色合いの調整も必要になってきます。
プロの世界では、ディスプレイから印刷結果まで全て標準の色合いに調整する、
カラーマネジメントが必須になってるようですが、
私達が家庭で印刷(プリント)する場合は、そこまでは必要ないでしょう。
基準となる画像を1枚用意しておいて、それを印刷してみながら好みで調整すれば良いでしょう。
その時、写真画像の色合い調整するのではなく、プリンタドライバ(プリンタのプロパティ等)で調整してください。

プリンタドライバの色調整画面例

調整画像の例(実際には1千万画素で作ってあります)
この画像を160万画素としたモノを用意しました。 欲しい方はここをクリック。
(L版程度でしたら160万画素で十分です。)
色調整のポイントは、グレーになります。
濁りのないグレーになるように調整しましょう。
明るさは下の3本のグレースケールが真ん中で同じ明るさになるように調整します。
人肌やお肉等は微妙な調整のヒントになります。
現在のデジカメは一般の人が使うには過剰すぎるほどの解像度(画素数)を持ってます。
A4や四つ切くらいまでは、カメラの解像度をフルに使うなら不満は少ないと思います。
プリンタの側でも解像度設定できますが、過度に解像度を上げるのはインクと時間の無駄になるかもです。
業務用印刷でも300dpiくらいからの解像度になってますが、家庭用インクジェットプリンタでもカタログデータ上はクリアしてますよね。
但しインクジェットプリンタの解像度はドットの密度を表示してる事が多く、
そのドット(インクの基本色)を複数使用して一つの色を見せるので、実際の解像度はかなり低くなります。
実際にはインクジェットプリンタ設定を600dpi〜1200dpi程度の設定で印刷するのが良いかなと思ってます。
写真業界には困った事があります。
それはカメラメがフィルム・CCDで出力する画面の縦横比と、
一般的な写真プリント用紙の縦横費が一致しないということす。
これにより、プリントしたら上下が切れたとか等が起こり、カメラ上で考えた構図が台無しになります。
それを避ける為に印刷する時に、カメラから出力された写真画像をプリントする用紙の縦横比にあわせてトリミングすることをお勧めします。(トリミング前に大切なオリジナルを消さないようにコピーして別名で作業がお勧め)
主なプリント用紙の縦横比率は下の通りです。
| DSC | L | 2L | 六切り | 四切り | W六切り | W四切り |
| 89X119mm | 89X127mm | 127X180mm | 203X254mm | 254X305mm | 203X305mm | 254X368mm |
| 1 : 1.33 | 1 : 1.42 | 1 : 1.41 | 1 : 1.25 | 1 : 1.20 | 1 : 1.50 | 1 : 1.44 |
広く普及したインクジェットプリンタで写真をプリントする場合、
コストや保存性等に問題が多く残りますが、何より気軽に気兼ねなくプリントできるってのは、素晴らしい事です。
それぞれのプリンタの癖や保存性を考慮した上でお楽しみください。